都市部のお葬式に変化が
日本人の葬儀といえば、長い間、仏式や神式など宗教儀式を中心とする伝統的な形が受け継がれてき
ました。
「◎◎家の葬儀・告別式」ということで、仕事関係、友人・知人、近隣に広くその死を知らせ、盛大に見送ることが故人への手向けとされてきました。
また地域社会とのつながりも緊密で、葬儀は、地域の共同体、つまり町内会や、ご近所が協力するというのが慣習でした。
こうした伝統型の葬儀は、全国的にはいまなお多くみられますが、近年、都市部を中心に地殻変動が
起きていて、葬送の方法にも新しい動きがみられるようになってきました。
少子化、高齢化でお葬式が小規模に
その変化としてあげられるのが、まず葬儀の「小規模化」です。 都市部では、3世帯同居の大家族は減り、核家族が増えています。 そもそもは高度成長期に、農村から都会に出てきた次男、三男、が、都会で家庭をもち、核家族をつく ったのですが、いまは長男も結婚すると家を出て親とは別居して家庭をつくるケースが多くなりました。 加えて少子化、高齢化が加速度的に進んでいます。 とくに少子化の影響は深刻で、家肢の単位はこれからますます小さくなっていくでしょう。 一人っ子どうしの結婚が続き、高齢化が進めば、親族はどんどん少なくなっていきます。 親の葬儀に集まる親戚も少なくなります。 またいまは、故人が90歳代などというケースもめずらしくない時代です。 故人の関係者で参列できる人は少なく、喪主である息子も現役を退いたあとで、喪主関係の参列者も当然少なくなります。 高齢者だけの世帯や、ひとり暮らしの人も増えていて、簡素な葬儀にせざるを得ない実情になってきているのです。 少子化、高齢化という時代の葬儀は、会葬に集まる人数も少なく、「時代の必然」として、小規模化し てきたのです。